【簿記3級の独学ガイド】合格を目指す学生のための学習戦略
簿記3級とは?
簿記3級はビジネスや会計の基本的な知識を身につけるための資格であり、就職活動においても非常に有利な資格です。
この記事では、独学で簿記3級の合格を目指す学生の皆さんに向けて、学習方法やスケジュール、おすすめの教材、試験当日の注意点など、必要な情報を徹底的に解説していきます。
資格の概要
簿記3級は、日本商工会議所が主催する資格試験で、企業活動における基本的な会計処理を学ぶことが目的です。
主に、取引の記録である仕訳や、企業の財務状況を表す財務諸表(損益計算書や貸借対照表)の作成方法など、基本的な会計知識を問われます。試験に合格することで、経理や会計の基礎力をアピールでき、就職活動においても強力な武器となります。
主な資格の概要
- 主催団体: 日本商工会議所
- 受験資格: 特になし(誰でも受験可能)
- 試験科目: 商業簿記(3題以内)
- 試験時間: 60分
- 受験料: 2,850円(税込)
簿記3級は就職活動で有利になる?
簿記3級は、特に経理・会計職を目指す場合に強い武器となります。
例えば、簿記3級を持っていると、日常的な会計業務において基本的な処理を任せられる基礎力を証明でき、未経験でも採用担当者に対して好印象を与えることができます。また、経理・会計に限らず、営業職や事務職など、幅広い職種においても「数字に強い」「財務諸表を読める」というアピールポイントになります。
日商簿記3級の試験概要と合格基準
試験の内容と形式
簿記3級試験は、全5問から構成されています。試験時間は2時間で、全ての問題はマークシートではなく、記述式で解答します。試験内容は、以下の通りです。
第1問:商業簿記仕訳(15問)
- 商業簿記に関する仕訳問題が15問出題されます。さまざまな取引に対する適切な仕訳を行う能力が求められます。
- 配点:45点
第2問:補助簿・勘定記入など
- 2つの小問に分かれ、商品有高帳や固定資産台帳、前払利息勘定、未払利息勘定、仮払法人税勘定などに関する記入や、伝票や決算仕訳が問われることがあります。
- 理論問題では、選択式で適切な用語や文章を選ぶ形式の問題も出題されます。
- 配点:20点
第3問:決算整理後試算表・精算表
- 決算整理後の試算表や精算表を作成する問題が出題されます。決算整理の基礎知識を基に、適切に処理を行い、最終的な試算表を完成させる力が求められます。
- 配点:35点
出題形式は毎回ほぼ同じであり、過去問を繰り返し解くことで頻出問題に対する対策がしやすいです。特に仕訳や帳簿の記入に関する問題が多いため、これらの基礎をしっかりと身につけることが合格への近道です。
簿記3級は何点とれば合格できる?
合格するためには、100点満点中70点以上を取得する必要があります。1問目から5問目までの配点は均等ではなく、特に第3問と第5問は配点が高いため、重点的に対策を行う必要があります。
簿記3級を独学で合格するには?勉強時間や学習スケジュールの立て方
1ヶ月で簿記3級は合格できる?学習期間の目安はどれくらい?
簿記3級の学習時間の目安は、約80〜100時間です。1日に1〜2時間を目安に学習を進めると、2〜3ヶ月での合格が見込めます。大学の授業やアルバイトと並行して学習を進める学生にとっては、計画的に学習時間を確保することが重要です。長期休み期間に勉強すれば、1ヶ月で合格することも可能です。
独学で簿記3級に挑戦!合格までの勉強スケジュール
以下は、2ヶ月で合格を目指す学習スケジュールの一例です。忙しい日もあるかと思いますが、できるだけ毎日学習時間を確保しましょう。
- 1週目〜2週目:仕訳の基礎を固める
- 基本的な勘定科目の理解と、仕訳のルールを学びましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで慣れてきます。
- 基本的な勘定科目の理解と、仕訳のルールを学びましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで慣れてきます。
- 3週目〜4週目:帳簿作成や試算表の練習
- 帳簿や試算表の作成を繰り返し行い、作業に慣れていきます。特に、試算表の作成は実務に直結する部分なので、丁寧に学習しましょう。
- 帳簿や試算表の作成を繰り返し行い、作業に慣れていきます。特に、試算表の作成は実務に直結する部分なので、丁寧に学習しましょう。
- 5週目〜6週目:過去問に挑戦
- これまで学んできた内容を確認するために、過去問を解き始めます。問題の出題形式に慣れ、時間配分や自分の苦手分野を把握します。
- これまで学んできた内容を確認するために、過去問を解き始めます。問題の出題形式に慣れ、時間配分や自分の苦手分野を把握します。
- 7週目〜8週目:弱点の克服と総復習
- 過去問で見つかった弱点を重点的に復習します。また、模擬試験を行い、試験本番を意識した時間配分を練習します。
簿記3級を合格するためのおすすめの学習教材
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簿記3級を勉強する際に準備しておきたいテキスト
学習の基礎となるテキストは、理解しやすく、自分に合ったものを選ぶことが重要です。以下に、簿記3級受験者におすすめのテキストを紹介します。
2024年度版 スッキリわかる 日商簿記3級
(TAC出版)
初学者でも分かりやすいように、図解やイラストを多用した構成が特徴です。
この一冊で合格することもできます。インプットの段階では数字の桁も小さく、専門用語も丁寧に解説してくれています。基礎からしっかりと学びたい方におすすめです。
合格テキスト 日商簿記3級 Ver.14.0
[ネット試験・統一試験 完全対応](TAC出版)
試験で頻出する項目を網羅しており、ポイントが押さえやすい構成です。理解度を確認するチェック問題も豊富に収録されています。
みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商3級 商業簿記 第12版
[簿記検定 ネット試験 統一試験 完全対応](TAC出版)
シンプルな言葉での解説が特徴で、簿記の基礎知識を楽しく学ぶことができます。試験に必要な内容が簡潔にまとめられており、短期間での学習に向いています。
3つのテキストを紹介しますが、正直大きな違いはありません。迷ったら2024年度版 スッキリわかる 日商簿記3級(TAC出版)
をおすすめします。最新版でもあり、やもはもこのテキストを愛用していました!
簿記3級のアウトプット用で使用したい問題集
問題集は、学習した内容を定着させるために重要です。確実に合格したい方や簿記に関する知識がある程度ある方におすすめです。以下に、問題集を紹介します。
2024年度版 スッキリわかる 日商簿記3級
(TAC出版)
2024年度版 スッキリわかる 日商簿記3級(TAC出版)を使っていた方はこちらをセットで使うことをおすすめします。過去の試験問題を分析し、出題傾向を把握できるように解説が充実しています。全体を通じて解くことで、試験の流れを掴むことができます。
合格するための本試験問題集 日商簿記 3級 2024年AW対策 [ネット試験・統一試験 完全対応](TAC出版)
本試験タイプの問題12回分あり、理解力が深まる解説も豊富です。頻出問題がコンパクトにまとまっており、要点を効率よく復習できます。主題傾向や解き方のプレセスを詳しく解説しています。
みんなが欲しかった! 簿記の問題集 日商3級 商業簿記 第12版 [簿記検定 ネット試験 統一試験 完全対応](TAC出版)
みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商3級 商業簿記を使用していた方はこちらをおすすめします。ネット試験を体験できるように、1回分のプログラムを用意しているのでこの1冊で十分なほど情報が備わっています。
簿記3級はこの1冊で十分!?問題集付きのテキストはこちら!
スッキリわかる 日商簿記3級 2024年度版 テキスト+問題集 [ネット試験・統一試験 完全対応](TAC出版)
テキストと問題集が1冊にまとまっているので、短期間で簿記3級合格を目指している方向けとなります。
ストーリーがあるからイメージしやすい、「テキスト&問題集」です。
本ではなく、簿記3級を動画やオンライン講座で勉強する
最近では、動画で学習できるオンライン講座も人気です。特に、スキマ時間を活用して学習したい学生におすすめです。
「CPAラーニング 簿記3級講座」
本を広げて勉強したくない、お金をかけたくない方はCPAラーニングをおすすめします。SNS上でも取り上げられたり、大学生におすすめのオンライン講座です。無料なのでお試し程度に調べてみてください。
経理実務の学校 | 経理職の簿記の知識と実務をつなぐ教育支援サイト
基礎から応用まで、段階的に学べる構成になっています。難易度別の問題も収録されており、実力に合わせて学習を進められます。
その他にも「簿記通信講座 | 合格実績で選ぶならクレアール」もあります。
YouTubeでは【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆきさんの動画を使って勉強することもできます。←やもはの母はこちらを愛用(最近独学で簿記2級取得)
簿記3級の試験日っていつ?申し込み方法や受験料について
統一試験(ペーパー形式)
2024年度の日商簿記の統一試験(ペーパー形式)の試験は年に3回開催されます。ネット試験と難易度は全く変わりません!
ネット試験
ネットでの試験は随時受験が可能です。試験会場は日本全国のテストセンターで、指定日を除くほぼ毎日受験が可能です。合否判定も統一試験(ペーパー形式)では2~3週間かかるのに対し、ネット試験では試験終了後、すぐに分かります。(試験を終了するをクリックするとパソコン画面上に点数が表示されます。)
申し込み手順
簿記3級の試験は、インターネットから簡単に申し込みができます。以下に、具体的な手順を説明します。
日商簿記の公式サイトにアクセス
まず、日商簿記の公式サイト(日本商工会議所)にアクセスします。
マイページアカウントがないと申し込みができないので、まずはアカウントを作成をしてからもう仕込みをしていきましょう。
商工会議所のサイトは少しわかりにくいので、サイトを開いたら赤い枠の部分をクリックして進んでいきましょう。写真をご参照くだい↓(タップすると拡大で表示されます)
CBT申込・結果確認をクリック
トップページから「 CBT申込・結果確認」のボタンをクリックし、必要な情報を入力していきます。
簿記3級を選択し試験会場と試験日を選択
自分が受験したい試験会場と試験日を選択します。試験会場は、各地域に設定されており、希望する会場を選びましょう。
受験料の支払い
受験料の支払い方法を選択し、クレジットカードやコンビニ払いで支払います。支払いが完了すると、申し込みが確定します。
2. 簿記3級の受験料について
受験料は、2,850円(税込)です。試験によっては、受験料の割引が適用される場合もありますので、詳細は公式サイトで確認しましょう。
試験当日の流れと注意点
試験当日に確認
試験当日には、必要な持ち物をしっかりと確認し、事前準備を万全に整えて試験に臨みましょう。以下、筆記試験(統一試験)とネット試験(CBT試験)のそれぞれについて持参すべきものと注意点を記載します。
持ち物リスト
忘れ物がないように、前日までに持ち物を準備しておきましょう。
- 受験票:忘れずに持参しましょう。
- 身分証明書:顔写真付きの身分証明書を持参することが必要です。
- 筆記用具:HBの鉛筆やシャープペンシル、消しゴムを準備します。
- 電卓:指定された関数電卓を使用します。試験会場での貸し出しはないため、自分で用意しましょう。
1. 受験票(筆記試験)
- 事前に各商工会議所から郵送される受験票を必ず持参してください。
- 受験票を忘れた場合でも試験を受けられますが、会場や受験番号の情報が記載されているため、忘れないようにしましょう。受験番号は事前に控えておくと安心です。
- ネット試験では受験票が発行されませんが、予約完了メールや払込確認メールをスクショし、スムーズに見せられる状態にしておく、または印刷して持参すると良いでしょう。
2. 身分証明書
- 会場で本人確認が行われるため、顔写真付きの身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)が必要です。忘れた場合は試験主催者に相談してください。
- ネット試験の場合、認められる身分証明書については、試験申込時に確認したルールに従ってください。
3. 電卓
- 簿記検定では、プログラム機能付きや多機能の電卓は使用禁止です。計算機能に特化したシンプルな電卓を持参してください。
- そろばんは筆記試験でのみ使用可能で、ネット試験では使用不可です。試験前に必ず電池を確認し、予備も持っておきましょう。
4. 筆記用具
- 筆記試験では、HBまたはBの鉛筆、消しゴム、シャープペンシルのみが使用可能です。ボールペンは使用禁止ですので、試験に不要なものは持ち込まないようにしましょう。
- ネット試験では、テストセンターが貸し出すボールペンを使用します。自分の筆記用具を持ち込むことはできませんので、センターの指示に従ってください。
試験中の注意点
試験中は、焦らず落ち着いて取り組むことが大切です。時間配分を意識しながら、確実に解答を進めていきましょう。もし、わからない問題があった場合は、無理に時間をかけずに次の問題に進むことも大切です。
簿記3級の試験結果はどうやって分かる?
合否通知
試験結果は、試験日から約1ヶ月後に郵送されます。合否に関わらず、結果通知が届きますので、しっかりと確認しましょう。
インターネットでの合否確認
試験結果は、インターネットでも確認することができます。試験番号や生年月日などの情報を入力して合否を確認します。試験日から約2週間後に確認可能です。
まとめ
簿記3級は、独学でも十分に合格を目指せる資格です。学習スケジュールをしっかりと立て、自分に合った教材を選び、コツコツと努力を積み重ねていくことが大切です。合格することで、就職活動やビジネスシーンで活躍できる力を身につけることができます。
是非、この記事を参考に、簿記3級の合格を目指して頑張ってください!